社長としてのチャレンジ

チャレンジすることが大切だ事務系社員の中にもいるが、とくに技術者の中に多いのが、たったひとつのことしかわからない特殊な技術者である。

これは困る。

現代のめざましい技術革新と同じように、技術も非常に細分化されてきた。

同ことを勉強している人でも他人とは全然違ったことをやっており、他人の研究を理解できない人たちがいる。

とくに技術者の場合は、大学時代から自分の専攻分野しか研究しない習慣をもっている人が多い。

会社に入っても、この傾向が続き、自分に与えられた研究テーマしか興味を示さない者がいる。

これには本当に困ってしまう。

俗にいう"専門バカ"である。

もちろん、それにはそれなりの意味もある。

同じ"専門バカ"でもあらゆることを勉強したうえで、"専門バカ"になるのならいいのだ。

これは逆に非常にいいことである。

判断力にしても、非常に幅の広い、客観性をもち、立派に社長になれる資格があるだろう。

ところが、若い時から、ごくせまい分野のことしか勉強しない"専門バカ"は困るのである。

与えられた世界のことしか勉強しないということは、他の分野に積極さをもたないということである。

社長というのは常に、'新しいことを考え、新しい目標に常にチャレンジしなくてはいけないのである。

ところが、専門バカは、自分の分野のことしか考えない。

新しいものにチャレンジする意欲を失っているのだ。