結婚式の社長スピーチ例(1)

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本日は、まことにおめでとうございます。

ご紹介いただきました寺崎誠四郎でございます。

新郎の松方君は、当社に入社以来、長らく独身を続けてこられ、"チョンガー会"の会長などと自称して、いささか肩ひじを張っておりましたが、どうやら、待てば海路の日和ありで、このような美しい花嫁さんを射止めてしまいました。

人生の春が訪れてきた今、心を新たにして、大いなる飛躍を遂げてくださることを期待しております。

私がかつて読んだ本の中に、「幸福な結婚とは、婚約のときから共白髪になるまで、決して退屈することのない長い会話のようなものだ」という言葉がございました。

婚約から共白髪になるまでの数十年間にわたって、決して退屈しないというのは、まことにたいへんなことでございます。

その意味をよく考えてみますと、夫婦がお互いに自分たちに合った生活の知恵を見つけ出していく、ということに尽きるのではないかと思います。

極端に言えば、

ちょっとした口げんかをするのだって、お互いにほかに相手に対して言うことがないから、そのようにしてふたりは有効な時間のつぶし方をしているのです。

世の多くの夫婦は、賢くもそれぞれが"生活の知恵"を見つけ出して幸福な結婚生活を続けているのかもしれません。

こう考えれば、結婚生活というものもきわめて気楽であり、ことさら真剣に幸福論などを追求する必要はございますまい。

いつも深刻に考えていると、有効に時間をつぶすためのたわいない夫婦げんかさえ、思わぬ破綻をきたしてしまうようなけんかにまで発展しかねません。

平凡で人並みな夫婦であることが、結局は幸せを招いていることにほかならないのではないでしょうか。

松方君には、仕事面でいまさら申しあげることは何もございません。

どうか、今のままのまじめで積極的に取り組む姿勢を、いつまでも貫いてください。

その誠実さと熱意が、仕事での成功と、人生での成功につながるものと確信しております。

また、皆さま方の温かなご支援も、松方君にとって大きな励みとなることでございましょう。

本日は、まことにおめでとうございました。

これにて、私のささやかなお祝いの言葉とさせていただきます。

社長 結婚