恋愛から結婚にすすむ場合、当日だけ名誉媒酌人(頼まれ仲人)を依頼し、結婚準備のすべてを本人と両家の手で行なうこともありますが、しきたりを重んじる家や両家の調整役を必要とする場合は、婚約の段階から仲人を立てます。
ひとつには、仲人を立てることが婚約の形をととのえることを意味するからでもあるのです。
一般に恋愛から婚約にすすんだ場合はおおむね交際期間も長く、二人の結びつきや自主性が強いものです。
両家の交際もすすんでいることでしょう。
仲人の役割もその分だけ軽くなり、結婚する二人の後ろ盾という意味あいが強くなります。
しかし、婚約は結婚にむけての具体的な準備を開始する区切りです。
それまではうまくいっていたとしても、ここにきて思わぬ困難にぶつかることがあります。
実際に、軽い気持ちで引き受けたところが、両家の意向はくいちがう、本人と両親はけんかになる、で、たいへんな思いをした仲人もいます。
引き受けるときは本人たちと両家から充分に話を聞きましょう。
ただし引き受けた以上は、本人たちの将来のために誠意をつくさなければなりません。
見合いから婚約にすすんだ場合は、縁談の世話をした仲人が引きつづき仲人をつとめる場合と、見合いの仲介者とは別の人に仲人をお願いする場合があります。