媒酌人の最大のつとめは披露宴の挨拶です。
開会の辞につづいて、司会者から指名を受けますが、どんな披露宴になるのかと参列者一同が緊張しているなかで行なわれる媒酌人のスピーチは、その後の宴のふんいきを決めるといっていいでしょう。
しどろもどろになっても、型にはまった内容の薄い挨拶になっても、披露宴はもりあがらず、本人たちの晴れの門出に悔いを残すことになります。
何度も媒酌人をつとめてきた人も、はじめての人も、媒酌人を引き受けた以上、時間をかけて充分に準備し、自信をもって挙式の日をむかえたいものです。
準備のポイントは、まず豊富な材料を集めること、それを文章化して時間内におさまる完全な原稿に整えること、あとはくり返し練習し
てスピーチを自分のものにしてしまうことです。
縁談から二人を見守ってきた仲人にくらべ、当日だけ媒酌をつとめる名誉媒酌人(頼まれ仲人)の方が本人たちを知らないのは当然です。
結婚祝いを渡すときや打ち合わせのとき、できるだけ本人と会うようにしましょう。
職場の上司などの場合は、一方しか知らないというケースが多いものですが、双方を公平に紹介できるよう、性格、趣味、経歴などを聞きます。